医学部に合格するためには、ただ長時間勉強すればいいというものではありません。効率的な勉強方法と、計画的なスケジュール管理および継続性が必要不可欠です。この記事では、学年別に必要な勉強時間の平均や、具体的な1日のスケジュール例を紹介します。医学日合格のための勉強が、少しでも効率的になるよう参考にしてください。
医学部合格に必要な勉強時間
医学部合格は、日本における高難度受験の代表格であり、合格を目指すには相当数の勉強時間が必要とされています。
合格までに5,000時間とされる
合格までに必要な勉強時間は、一般的にはおよそ5,000時間以上といわれています。これは、あくまでも平均的な数値であり、実際にはこれ以上の時間を費やす受験生も少なくありません。
さらに、浪人生の場合、平日・休日を問わず毎日12時間以上勉強することが一般的であり、勉強に慣れていない方が継続するのは、とてつもなく困難です。一方、学校や部活などで勉強時間が限られる現役生は、浪人生とも合格の座を争わなければならないため、できる限り時間を確保することが求められます。
数学、英語、化学を重点的に
一方で、ただ勉強時間を積み重ねるだけでは、合格はむずかしいでしょう。限られた時間を、得点に直結する部分に充当するといった、得点効率を意識することが重要です。
たとえば、ほとんどの医学部受験で必須となる科目は、数学と英語であるため、ここにポイントを絞って重点的に学習しましょう。多くの大学において、合格点に占める割合が大きいため、高得点を取れれば合格が近づきます。高校1年生と2年生の間に、数1A、数2B、英単語、文法、熟語といった基礎的な知識を、しっかりと頭に入れておくことが大切です。また、理科科目も医学部受験では必須です。なかでも化学は、生物や物理と範囲が重なる部分があるため、重視すると効率的に得点できます。
医学部に合格に必要な勉強時間を学年別に紹介
医学部に合格するためには、計画的に勉強時間を確保し、限られた時間を効率的に使用していくことが求められます。また、高校1年生の最初から長時間の勉強はむずかしいため、段階的にその時間を増やしていくことが重要です。
高校1年生
高校1年生の時期は、週に約20時間、1日あたり3時間以上の勉強を目指しましょう。受験はまだ先の話ですが、早い段階から勉強習慣を身につけることが重要です。この時期に基礎をしっかりと固めることが、この先の学習をスムーズに進めるために有効です。平日も休日も、3時間程度は継続的に取り組めるようにしましょう。
高校2年生
高校2年生の時期は、週に30時間以上を確保することを目標にしましょう。入学から1年たって進級し、学校や部活動にも慣れるため、学習のリズムが整ってきます。1日あたり5時間の勉強を目指すのが理想ですが、平日に5時間の勉強時間を確保するのがむずかしいときもあります。そのため、休日には多めに勉強時間をとりましょう。徐々に時間を伸ばし、長時間の勉強に慣れていくことが、この時期の目標です。
高校3年生
いよいよ受験年の高校生3年生の時期は、週に40時間以上の勉強時間を目指しましょう。高校3年生になると、合格のために足りないところがわかってきます。よって、足りない部分を補うための、勉強時間の確保が一層重要になります。平日には3時間から6時間、休日には12時間程度の勉強時間を確保するのが理想です。
とはいえ、長時間の勉強はつらいと感じる方も多いでしょう。気分が乗らないときは教科を変えてみたり、図書館を利用したり、学習方法を変えることをおすすめします。
医学部に合格する人の一日のスケジュール例
合格に必要な学力を積み重ねるためには、計画的かつ効率的に勉強時間を確保することが不可欠です。ここでは、高校3年生を例に挙げ、平日と休日の勉強スケジュールを紹介します。
平日
平日は学校や部活動があるため、限られた時間を有効に活用することが求められます。部活動がある場合を想定すると、勉強は20時に始めるのがいいでしょう。勉強は、1時間勉強して5分休憩するリズムを繰り返します。24時の就寝までに、3時間半ほど時間を確保できるとよいでしょう。通学時間や隙間時間も有効に活用できるのが理想的です。
休日
休日は、学校がないため、勉強にフォーカスできる大事な時間です。休日は1時間30分勉強して15分休むサイクルで勉強します。昼食、夕食をはさみ、勉強時間を合計12時間確保します。1サイクルを多めにとることで、落ち着いて取り組めるはずです。休憩も長めに取り、メリハリをつけながら勉強に臨みましょう。また、多めに睡眠を確保しなければ頭が働かないため、24時には就寝できるようにスケジュールを計画しましょう。
まとめ
医学部合格に必要な時間は、学年や個々の状況によって異なります。しかし、共通して重要なのは、計画的な学習と効率的な時間の使い方です。高校1年生では基礎を固めることが大切であり、高校2年生になると本格的な受験対策に移行します。高校3年生では、受験本番に向けて長時間の勉強が必要となりますが、しっかりと休息を取るなど、メリハリをつけながら集中力を維持することも重要です。学年ごとの勉強時間の目安を参考にし、自分に合った勉強スケジュールを組み立てて取り組んでください。